スマホやタブレットの登場で、大容量のデータ通信のやりとりをすることが大きくなりましたね、動画に電子書籍に音楽に....あらゆるものを端末にダウンロード、もしくはストリーミングで楽しむ時代です。
従来のデータ転送速度で対応するのが難しくなってきたため、より早くデータ転送ができる技術として、キャリアアグリゲーション(CA)という技術が近年開発されました。
キャリアアグリゲーションどのようなサービスか説明をしていきます。
Contents
キャリアアグリゲーションは通信速度を高速化する技術
キャリアアグリゲーションは、データ通信速度を高速化する技術のことを言います。この技術を使うことによってLTEの高速通信をさらに高速化することが可能になります。
技術的には2つの異なる周波数の回線をひとつにまとめて、回線のデータ通信速度を上げる方法です。
2つの周波数を1つにまとめる
ここではauのキャリアアグリゲーション状況を例にちょっとだけ説明します。
2Ghzという周波数のLTE回線(Band1)と、800GHzの周波数のLTE回線75Mbp(Band18)の2つのLTE回線を1つにまとめて225Mbps(150Mbps+75Mbps)の高速通信を使えるようにします。
Mbpsとは1秒あたりに転送できるデータ量を指します。数値が大きいほど1秒あたりのデータ転送量が増えます。
キャリアアグリゲーションの技術が無いと、2つのLTE回線を使っても最大通信速度は150Mpbsまたは75Mpbsにしかなりません。方一方でもネットを使う分には問題無いのですが....。UQモバイル等のBandの事はコチラの記事で詳しく解説しています。
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キャリアアグリゲーションにより無線通信も有線通信並の速度が出せるようになった
これまで無線通信は有線通信に比べて通信速度が遅く、大容量のコンテンツを視聴、もしくはダウロードするネット利用には不向きとされていました。
しかしキャリアアグリゲーションの技術により無線通信でもデータ転送量の増加、高速通信が可能に。近年ではスマホやタブレットのインターネット利用が昔よりもだいぶ快適になりましたよね。
また2つの回線を同時に利用するため、どちらかの電波状況が良くない場合にもう一方でカバーすることがができます。 このことにより、2つの回線を同時利用する時に比べると通信速度は落ちますが、通信の安定性を保つことが出来るようになりました。
キャリアアグリゲーションが利用できる条件は?
キャリアアグリゲーションを利用する条件ですが... ほとんどの方は意識せずCAを利用している事と思いますが、厳密には利用できる条件は2点あります。
- キャリアアグリゲーションに対応した端末であること
- キャリアアグリゲーション対応エリア内であること
キャリアアグリゲーションに対応した端末は、キャリアによって異なります。ドコモは2015年以降、auとソフトバンクは2014年以降販売の端末が対応していまね。
対応エリアは各キャリアにより異なりますが、LTE回線が使えるエリアなら国内の多くが対応しています。
UQモバイルのキャリアアグリゲーション対応エリア、状況
UQモバイルはau回線を利用する格安SIMなので、auのキャリアアグリゲーションと同じ品質、 エリアで利用することができます。
現在はUQモバイルでは220Mbpsの通信速度ですが、auでは最大で590Mbpsのキャリアアグリゲーションの提供を始めています。ただしそれには590Mbpsを受信出来るスマホが必要になりますが...。
UQモバイルで発売されている端末だとHUAWEIやASUSのスマホは220Mbpsに対応しています。P10LiteやP9Premiumもそうですね。ASUSだとZenPhone3など。
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iPhoneSE、5Sはキャリアアグリゲーション非対応なのでご注意を
UQモバイルで取扱しているiPhoneSEと5Sに関しては最大受信速度が150Mbpsなのでキャリアアグリゲーションには対応していません。
「じゃあ通信速度が遅くて使えないのか...」といったらそうじゃないのですが...。今後更に高速化されるネット回線の事を考えるとCA対応の機種も視野に入れたほうが良いかもしれませんね。
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まとめ
キャリアアグリゲーションの技術が生かされるのは、受信(下り)だけです。 ネット閲覧や動画の視聴などの速度は速くなりますが、アップロード(上り)の速度は早くならないので注意が必要です。
あまり普段使いでは無いと思いますが、大容量の写真や動画などのアップロードに対しての恩恵は無いという事ですね。モバイル回線で大容量のアップロードを複数回するならWi-Fiなどを利用した方が良いと思いますが....。
一部Android端末いおいてはキャリアアグリゲーションで充電の消費が激しくなったなどの口コミを見ますが、本体設定からキャリアアグリゲーションをOFFにすればひとまず落ち着くかと思います。ソフトウェアのアップデートで改善を待つしか無いようですね。
ちなみにiPhoneSEはキャリアアグリゲーションに対応していないと書きましたが、iPhone6Sは対応しています。
それではまた!